SOMPOとDeNAがタッグを組んで誕生した「SOMPOで乗ーる」。
近年流行しているカーリースの一種で、毎月定額費用でクルマに乗ることができます。
ユニークなのは、原則として国内で新車販売される全メーカー・全車種が対象であること。つまり輸入車も対象です。
カーリースといえば国産車に限定されることも多いため嬉しい一方、「何かデメリットがあるのでは?」「通常通りローンを組んだ場合とどちらがお得?」など気になる点も多いのでは。
今回は「SOMPOで乗ーるで輸入車に乗る場合」に限定してメリット・デメリットを検証します。
前提
まずは「SOMPOで乗ーる」やカーリースに関する前提のおさらいから。すでに理解している場合はスキップしてください。
「SOMPOで乗ーる」とは?
「SOMPOで乗ーる」は、ITのDeNAと保険のSOMPOがそれぞれの強みを活かして2020年に誕生したカーリース。頭金0円・初期費用0円でリース契約を結び、クルマの代金に加えて税金や自賠責保険料などを含んだ月額定額料金を支払うことで新車のクルマを利用できます。
他社のカーリースは対象車種を国産車のみに限定することも多いですが、SOMPOで乗ーるは基本的に「国内で販売している全メーカー・全車種」が対象。一部除外車種もあるものの、国産/輸入車を問わず好きなクルマを選べるのはエンスーにとって大きなメリットと言えそうです。
SOMPOで乗ーるにはクルマ代・税金・自賠責保険量が基本セットとして月額料金に組み込まれますが、これに加えて「メンテナンスプラン」という形でメンテナンス費用も月額料金に組み込むことが可能です。メンテナンスプランは次の3種類です。
- フルメンテプラン (ライトメンテプランの内容に加え、消耗品交換や代車などのフル装備のメンテンナンスを月額料金に組み込み)
- ライトメンテプラン (車検やオイル交換などの必要最小限のメンテナンスを月額料金に組み込み)
- シンプルプラン (メンテナンスなし)
そもそもカーリースって? ローンとの違いは?
カーリースとは、「リース会社のクルマを、契約期間中有償で借りる」というスタイル。詳しくは別の記事で解説しますが、ローンと比較して一般的に以下のようなメリット・デメリットが存在します。
カーリースのメリット
- 月々の費用が定額
リース料にはクルマの利用費用のほか、税金・車検代・自賠責保険料などが含まれます。そのためクルマに関する月々の出費をほぼ一定にできる点がメリットです。 - 頭金がかからない
クルマの利用料としてリース会社に支払うのは、本体価格から契約期間満了後の残価を差し引いた金額。ローンと異なり、頭金として高額な出費が発生しない点が特徴です。
カーリースのデメリット
- 自分の好きなスタイルでクルマに乗れない
リース会社のクルマを借りている状態なので、大規模なカスタム・ドレスアップは不可。できたとしても返却時に原状復帰する必要があります。また契約期間満了後の査定額に影響するため、走行距離に制限がある場合も。 - 途中解約ができない
カーリースは基本的に途中解約ができないケースがほとんど。どうしても解約する場合は違約金が発生するケースも。 - 契約期間満了後、クルマが自分のものにならないケースが多い
あくまでリース会社のクルマを借りているだけなので、契約期間満了後はクルマを返却するか、再度リース契約を結ぶことが基本。ただし、この記事でご紹介するSOMPOで乗ーるのように、条件次第では契約期間満了後にクルマを買い取ることができる (自分のものにできる) リース会社も存在します。
「SOMPOで乗ーる」で輸入車に乗るメリット・デメリット
上記では、カーリースの一般的なメリット・デメリットを確認しました。
ここからは、「SOMPOで乗ーるで輸入車に乗る場合」に限定して分析してみましょう。
メリット
メリット1: Anycaでクルマを貸し出せる
SOMPOで乗ーるで借りたクルマであれば、個人間カーシェアのAnyca (エニカ) 上で貸し出すことも可能。輸入車であれば比較的高い値段で貸し出すことができるので、自分がクルマに乗らない日はクルマを貸し出すことで月々のリース代の足しにすることができます。
他社のカーリース (サブスク) ではリース車両をAnyca上で又貸しすることはNGとなることが多いため、SOMPOで乗ーるならではのメリットといえます。
メリット2: メンテナンス費用も月額料金に組み込める
信頼性は年々向上しているとはいえ、日本車と比較すると輸入車の故障率はいまだ高い傾向にあります。SOMPOで乗ーるの「フルメンテプラン」ならば、車検やオイル交換に加え、エンジンやブレーキの点検整備、消耗品の交換まで月額費用に含まれます。日本車に比べメンテナンス費用が高くなりがちな輸入車こそ、フルメンテプランの恩恵を最大限受けられるかもしれません。
メリット3: 頭金・ボーナス払いも設定できる
SOMPOで乗ーるはカーリースのサービスですが、頭金やボーナス払いも設定可能。これらを利用することで月々のリース料金を抑えられるため、憧れの輸入車に手が届きやすくなると言えるでしょう。
デメリット
デメリット1: ディーラーでメンテンナンスが受けられない
メンテナンスプランで点検・修理を受けられるのは、SOMPOで乗ーると提携した専門工場に限られます。ユーザーがクルマの入庫先を指定することはできません。
メンテナンスプランではSOMPOで乗ーると提携した専門工場の高い技術を持ったプロが、お客さまのクルマをくまなく点検、修理いたします。
SOMPOで乗ーる 公式サイト
メーカーの正規工場ではない可能性が高いため、工場によりサービスレベルがまちまちで、修理の際に純正部品が使われない可能性もありそうです。特に「輸入車なので、本国と連携の取れた正規ディーラーで整備を受けたほうが安心」と考えるユーザーにとってはデメリットかもしれません。
デメリット2: 値引きがない
SOMPOで乗ーるに限らず、新車カーリースの場合は正規の新車販売価格をもとにリース契約を結ぶことになります。現金一括やローンで購入する場合と異なり値引きを受けられないため、総支払い金額が多くなる一因となっています。
国産メーカーと比べ輸入車メーカーは輸入に消極的なものの、一般的に輸入車は価格が高い傾向があるため、値引き額としてはなかなかのもの。輸入車をカーリースするとこの恩恵を受けられないことになります。
おわりに
いかがでしたか?
SOMPOで乗ーるで輸入車を契約すれば、大きな出費なくして憧れのクルマが手に入り、さらにAnycaを通じて収益化も実現可能であることをお伝えしてきました。一般的に日本車よりも故障が多い輸入車だからこそ、メンテンナンス代を含めて月々の費用が定額になることは安心材料にもなりそうです。
一方で「ディーラーでメンテナンスが受けられない」「購入時の値引きが受けられない」という点は、考え方次第ではデメリットとなることも認識しておきましょう。
今回の記事を読んでSOMPOで乗ーるに興味を持った方は、公式サイトから月々にかかる費用をシミュレーションできます。200件以上の車種について想定費用が記載されているので、次のクルマ選びのイメージもしやすいのでは?