国内生産終了! スタイリッシュなSUV・トヨタ C-HRをレビュー。

トヨタ C-HR

トヨタ C-HRは、「もっといいクルマづくり」の実現に向けたクルマづくりの全社的構造改革であるTNGA (Toyota New Global Architecture)の2号車として2016年に発売されました。
ダイナミックなデザインが特徴的ながらボディサイズはコンパクトで取り回しがしやすく、国内で人気を博しました。

そんなC-HRですが、2023年7月末をもって国内生産を終了。
海外では2代目が発表されたものの日本市場ではアナウンスされず、このまま生産終了となりそうです。
トヨタの新時代の幕開けを飾ったとも言える1台を、いま改めてレビューします。

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まるでコンセプトカー。アバンギャルドなエクステリア。

トヨタ・C-HRのヘッドライト
ヘッドライト

C-HRの特徴の1つである、エンブレムから左右に伸びる鋭いヘッドライト。
この独特なデザインはキーンルックと呼ばれ、トヨタがグローバル展開車種を中心に取り入れています。
“keen”の名の通りまるで猛禽類の目のような鋭いデザインは、エクステリアをスポーティに引き立たせます。

2019年のマイナーチェンジ前までは純正オプションでフロント用のシーケンシャルウィンカーが用意されていましたが、マイナーチェンジ後はフロントのシーケンシャルウィンカーはなくなりました。
(ただし搭載できるのは上位グレードの「G」および「G-T」のみ)

トヨタ・C-HRのリアランプ
リアライト

その代わり、マイナーチェンジ後は「S “GR SPORT”」「S-T “GR SPORT”」「G」「G-T」といった上位グレードにおいてリアウィンカーがシーケンシャル化されました。
フロントウィンカーのほうが面積が広そうですが、意外なアップデートです。

(なお、今回の試乗車は「S-T」でしたので、リアウィンカーはシーケンシャルではありませんでした。)

トヨタ・C-HRの後ろ姿
リアビュー

C-HRはボディ後方部にかけてルーフラインが下がっています。
リアウィンドウよりも張り出した純正スポイラーも相まって、SUVながらかなりスポーティなルックスが魅力的です。

トヨタ・C-HRのリアドアハンドル
リアシート用ドアハンドル

後部座席のドアはあえて窓枠付近に装備されており、ぱっと見ではハンドルレスのようなデザイン。
ハンドルの位置が高いため荷物を持ちながらでは開けにくいかもしれませんが、
こうしたポイントも前衛的なデザインに一役買っています。

オーソドックスながらところどころ特徴的なインテリア。

トヨタ・C-HRのフロント座席
コックピット

続いてはインテリアを見ていきましょう。
試乗車はベースグレードの「S-T」でしたので、ハンドルを含むコックピット周りはウレタン製。
ハンドルは3本スポークの一般的なデザインですが、各種操作ボタンもあり使いやすいです。
(上位グレードの「G」または「G-T」では革巻きステアリング)

トヨタ・C-HRのメーター
メーター

メーターはシンプルなアナログメーターを左右に配置し、中央にはマルチファンクションディスプレイを装備。
昔ながらの配置ですが、合理的で使いやすいデザインです。

トヨタ・C-HRのシフトノブ
シフトノブ周り

シフトノブは珍しい形状で、美しいマットシルバー仕上げ。
CVTながらマニュアルモードも搭載されています。

シフトノブを挟んで前後に1つずつカップホルダーが配置されていたのがユニークでした。

トヨタ・C-HRのエアコンパネル
エアコンパネル

ベースグレードですが、C-HRには2ゾーンエアコンが装備されています。
独特なボタン配置ですが温度調整ボタンはわかりやすい位置にあり、運転中でも操作に困らなそう。

トヨタ・C-HRの後部座席
リアシート

リアシートは成人男性がある程度余裕を持って座れる空間です。
意外とボディサイズがコンパクトなのでゆったりと足を伸ばすことはできませんが、ロングドライブも問題なし。
リアシート上部はルーフラインが下がっているはずですが、座ってみてもそこまで天井の圧迫感は感じませんでした。

トヨタ・C-HRのトランク
トランク

トランク容量はリアシート使用時で318L。
SUVとしてはもう少し欲しいところですが、普段使いで困ることはなさそうです。
ちなみにC-HRよりも一回り大きいハリアーは409L、一回り小さいヤリスは270Lです。

運転してみて

一般道と高速合わせて、合計約140km運転してきました。

まず印象的だったのがボディサイズです。
C-HRは全幅1,795mmということもあり、住宅街の細い路地や都内の狭い駐車スペースでもゆとりをもって取り回すことができました。
SUVとしてのスタイリングを楽しみつつも運転で苦労したくない、という比較的ライトなユーザーによく刺さりそうです。

一方でエンジンについては、ノーマルモードだと少々力不足に感じました。
アクセルを踏み込んだときの加速が少々物足りず、またレスポンスにも若干ラグがあります。

スポーツモードに変更してもラグは少々気になりましたが、
加速力が増し、高速での合流などで不自由することはなさそうです。

総評

トヨタ・C-HR (2020)

国内生産が終了したC-HR。
SUVらしからぬスポーティなルックスと手の届きやすい価格帯が魅力的で、非常に楽しい試乗となりました。
所感をまとめると以下のとおりです。

STRENGTH

  • 他車種とまったくかぶらない独特なデザイン
  • 首都圏でも取り回しのしやすいボディサイズ
  • 手の届きやすい価格

WEAKNESS

  • 若干パワー不足なエンジン
  • SUVにしては控えめなトランク容量

新車ではもう買うことができませんが、中古車ならば多数出品されています。
愛車候補の1台にいかがですか?

スペック

メーカー  トヨタ | Toyota
モデル C-HR
グレード S-T (2020年式)
ボディサイズ 全長4,385×全幅1,795×全高1,550mm
ホイールベース 2,640mm
車両重量 1,400kg
エンジン  1,196cc直列4気筒エンジン
最高出力 85kW(116ps)/5,200〜5,600rpm
最大トルク 185Nm(18.9kgfm)/1,500〜4,000rpm
トランスミッション CVT
駆動方式 FF
燃料 無鉛レギュラーガソリン
WLTC燃費 14.9km/L
トランク容量 (後部座席利用時) ※ 318L
価格 (税込) 生産終了
(当時の価格は241万5,000円〜)
メーカーサイト (税込) https://toyota.jp/ucar/catalog/brand-TOYOTA/car-CHR/

※トランク容量はVDA法

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